食材の選び方〈酢編〉

食材の選び方〈酢編〉

お酢は、醤油や味噌と違って塩分摂りすぎの心配がありませんから、好きな酢を好きなだけ使っていただければと思います。

酢の物はミネラルの吸収を促進する

酢の物はミネラルの吸収を促進しますし、疲労回復効果も指摘されています。

うまく使えば減塩もできる、すごい調味料だと思います。

どんな酢でも、添加物が少ないものがおすすめ。

リンゴ酢でもバルサミコ酢でもワインビネガーでも、好きなものをどうぞ。

ここでは、お米を使った酢の選び方についてご紹介します。

お米を使った酢の選び方

まず、穀物酢というのがあります。

小麦、米、コーンなど、さまざまな穀物がバランスよくブレンドされた酢で、日本でもっとも人気のある酢です。

その穀物酢の中に、米酢があります。「穀物酢のうち、米の使用量が穀物酢1Lにつき40g以上のもの」を米酢といいます。原材料としては、米以外に醸造アルコールも使います。

醸造アルコールを使用せず、米と水だけで作られた米酢を純米酢といいます。おすすめはこの純米酢です。

純米酢の製造工程は?

純米酢の製造工程を簡単に説明します。

米を蒸して、米麹と水を加え、もろみにします。

そこに酵母を加え、アルコール発酵でお酒を造ります。これをろ過すれば日本酒のような状態になります。そのお酒に種酢を混ぜ合わせて加温し、酢酸菌を加えると、酢酸発酵でアルコール成分が酢酸に変わります。酢酸というのはお酢の主成分です。

そのお酢を熟成させ、ろ過、殺菌、ビン詰めしたものが、純米酢として販売されているわけです。

この工程の中で、お酒を造る工程が大変なので、原材料の一部に醸造アルコールを使ったものが米酢です。醸造アルコールを使わない純米酢のほうが、米酢よりも値段が高くなります。ちなみに、酢酸発酵によって、アルコール成分のほとんどが酢酸に変わるため、お酢のアルコール濃度は0.2%とごく微量です。アルコールの心配はありません。

静置発酵法で製造された、純米酢がおススメ

純米酢の中でも、静置発酵法で製造されたものがおすすめです。

静置発酵とは、タンクの表面の酢酸菌が、80日〜120日と、ゆっくり時間をかけて自然にアルコール成分を酢酸に変えていく、伝統的な発酵法です。一般的なお酢は全面発酵で造られます。これは機械で人工的に空気を送り込み、1日で発酵を終えてしまいます。すごく早くお酢が造れますが、静置発酵のほうが味わいに深みがあります。原料の米が無農薬だったり、有機栽培だったりするなら、なおいいですね。

健康酢として人気の「壺づくり純米黒酢」もいいですね。玄米を原料としているのでミネラル豊富です。

ただし、市販の「黒酢ドリンク」は原材料の添加物に注意して選んでください。

 

中戸川 貢(なかとがわみつぐ)
・一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会 代表理事
・加工食品ジャーナリスト

食品機械メーカー、清酒メーカー、お餅メーカー、醤油メーカー勤務を経て、2009年よりNPO法人「食品と暮らしの安全基金」で、主に加工食品のミネラル成分や食品添加物「リン酸塩」を調査。2013年に独立後、食品企業の衛生指導・販売支援を行っている。また、「現代食のミネラル不足」、「食品添加物」、「調味料の選び方」について、全国各地で講演している。2021年より一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。

 

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