食材の選び方<味噌編>

食材の選び方<味噌編>

味噌は、大豆と米麹から自分で手造りしているという人も多いですが、まったく味噌汁を作らないし飲まないという人も多いです。
家で味噌汁を飲むけど、味噌は買わないという人も多くて、インスタント味噌汁であったり、ペットボトル入りの「液みそ」を使っていたりするんです。

ここでは、スーパーでカップ味噌を買うときの選び方をお伝えしたいと思います。

意外と知らない!味噌の分類

まず、味噌の分類から。
大豆と米麹を合わせたのが米味噌。 大豆と麦麹を合わせたのが麦味噌。 大豆だけを使ったのが豆味噌。 麹の種類が異なる味噌を混合したのが混合味噌(合わせ味噌)です。

同じ原料の味噌でも、塩加減や麹歩合(原料の大豆に対する麹の比率)の差によって、甘いものや辛いものがあります。

また、同じ米味噌でも、赤味噌や白味噌があり、これらは醸造温度、醸造期間、大豆を煮るか蒸すか、麹歩合などによって、赤や白を作り分けています。

カップ味噌の選び方

1:原材料表示

カップ味噌は、原材料表示を見て、無添加のものを選びましょう。
米味噌であれば「米、大豆、食塩」と書いてあるものがいいです。

 

私は甘い味噌は苦手なので「大豆、米、食塩」の順に書いてある味噌を買いますが、このあたりはお好みで選んでください。
主原料が「米」だと、米麹の比率が大きいということなので、わりと甘い味噌かもしれません。

2:原料の産地

次に、原料の産地を見てください。米も大豆も国産がいいです。
国産大豆の味噌のほうが美味しいと思います。
安全性を重視するなら、輸入の有機大豆を使った味噌もいいですね。

国産の有機大豆と有機米を使った味噌なら完璧です。

3:醸造方法

次に、パッケージの「天然醸造」とか「自然醸造」などの表記を探してください。
これらは醸造中に加温することなく、熟成に時間をかけた美味しい味噌が多いです。

あと、できれば生味噌がいいです。
味噌の発酵菌が加熱殺菌されていないので、カップ味噌に「通気口」が開いています。
これが生味噌の見分け方です。
フタのどこかに通気口がありますから、探してください。

袋入りの味噌で、原材料表示に「酒精」と書いてあったら、それは通気口がなくても生味噌の可能性が高いです。
お酒によって発酵を止めているんです。
酒精は添加物ですが、焼酎みたいなものですし、味噌汁で加熱すればアルコール成分は飛んでしまうので、心配いりません。酒精は気にしなくていいと思います。

 

中戸川 貢(なかとがわみつぐ)
・一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会 代表理事
・加工食品ジャーナリスト

食品機械メーカー、清酒メーカー、お餅メーカー、醤油メーカー勤務を経て、2009年よりNPO法人「食品と暮らしの安全基金」で、主に加工食品のミネラル成分や食品添加物「リン酸塩」を調査。2013年に独立後、食品企業の衛生指導・販売支援を行っている。また、「現代食のミネラル不足」、「食品添加物」、「調味料の選び方」について、全国各地で講演している。2021年より一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。

 

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