食材の選び方 <漬物・梅干し編>

食材の選び方 <漬物・梅干し編>

漬物にも添加物が!?

大根は漬け込んで発酵が進むと、自然と黄色いたくあんになります。
大根に含まれる辛み成分のひとつが黄色い色素に変化するからです。
長く漬けるほど黄色くなりますが、大根の辛味成分の含有量などに影響され、必ずしも均一な黄色にならないんです。

そこで、スーパーで安価に売られているたくあんの多くが、黄色4号やクチナシ色素などで黄色く着色してあります。
着色料だけではありません。甘味料としてサッカリンナトリウムを添加したり、調味料としてグルタミン酸ナトリウムを添加したり、保存料としてソルビン酸カリウムを添加したり、安価な漬物は添加物がとても多いんです。
自然食品店や通販を利用しないと、無添加のたくあんを買うことは難しい状況です。

梅干しの添加物は?

梅干も同様で、スーパーで売られている梅干の多くは、 甘味料としてスクラロースを添加したり、調味料としてグルタミン酸ナトリウムを添加したり、日持ち向上剤としてチアミンラウリル硫酸塩(ビタミンB1)を添加したものが多いです。
原材料表示に「ビタミンB1」と書いてあると、栄養強化で添加してあるように感じますが、そうではなくて、ビタミンB1の類似物質が日持ち向上剤として添加されているんです。

添加物と塩分の関係

そもそも、梅干なのに日持ち向上剤を使う必要があるのは、梅干の塩分が低すぎるからです。
伝統的製法の梅干は、長期間保存できるように、塩分が25%以上ありました。
ところが減塩指向の高まりとともに塩分は20%以下にまで下がっています。
常温で販売される無添加の梅干だと、できれば塩分は15%以上は必要かと思います。

スーパーの安価な梅干は「調味梅干」というもので、もっと塩分が低いです。
ですから、たとえば塩分5.5%の「はちみつ風味梅干」には、酸味料、甘味料、調味料、香料、日持ち向上剤などが使用されていて、やはり添加物が多いですね。
このような梅干はおすすめできません。中には塩分2.7%の調味梅干もあります。

塩分を下げるほど添加物は増えていきますので、塩分を避けたいのか、添加物を避けたいのか、消費者はどちらかを選ぶ必要がありますね。
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「 添加物ってカラダに悪いの?(前編)」

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中戸川 貢(なかとがわみつぐ)
・一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会 代表理事
・加工食品ジャーナリスト

食品機械メーカー、清酒メーカー、お餅メーカー、醤油メーカー勤務を経て、2009年よりNPO法人「食品と暮らしの安全基金」で、主に加工食品のミネラル成分や食品添加物「リン酸塩」を調査。2013年に独立後、食品企業の衛生指導・販売支援を行っている。また、「現代食のミネラル不足」、「食品添加物」、「調味料の選び方」について、全国各地で講演している。2021年より一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。

 

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