添加物ってカラダに悪いの?(後編)
食品と添加物
加工食品の原材料表示を見ると、まず使用した原材料(食品)が多い順に書かれていて、スラッシュ記号で区切ったあと、続けて添加物が多い順に書かれています。
明確に区分されていて、わかりやすくていいのですが、「添加物はカラダに悪いから、添加物不使用のものを選ぶべきだ」というワケでもないんです。
それは、食品扱いなのにカラダに負担のかかるものや、添加物扱いだけどカラダに有益なものがあるからなんですね。
たとえば、うま味調味料の中でも「調味料(アミノ酸)」は、化学調味料とも呼ばれますが、添加物扱いです。
一方、うま味調味料の「たん白加水分解物」は食品扱いなんですが、発がん性やアレルギー性が懸念されていて、取り扱わないことを宣言している生協もあるんです。
添加物との付き合い方
「無添加の菓子を買ったら化学調味料不使用だったけど、代わりにたん白加水分解物が使用されていた」ということもよくありますので、注意しなければなりません。
注意するといっても、原材料表示の「昆布エキス」の中に、たん白加水分解物が表示義務なく隠れていた!なんていうことも多いので、注意しようがないんです。
だからこそ、タンパク質やミネラルなどの栄養を毎日の食事からしっかり摂ることが大切です。
豆腐に使われる「粗製海水塩化マグネシウム」という添加物は、海水のにがり成分ですので、添加物扱いだけれども、微量ミネラルの補給になる添加物です。カラダに有益な添加物もあるんです。
中戸川 貢(なかとがわみつぐ)
・一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会 代表理事
・加工食品ジャーナリスト
食品機械メーカー、清酒メーカー、お餅メーカー、醤油メーカー勤務を経て、2009年よりNPO法人「食品と暮らしの安全基金」で、主に加工食品のミネラル成分や食品添加物「リン酸塩」を調査。2013年に独立後、食品企業の衛生指導・販売支援を行っている。また、「現代食のミネラル不足」、「食品添加物」、「調味料の選び方」について、全国各地で講演している。2021年より一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。
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