食材の選び方<魚肉練り製品>
気にしなくても大丈夫な原材料
冷凍耐性を高める「ソルビトール」もよく使用されますが、これはとくに気にしなくていいと思いますし、魚肉ソーセージの酸化防止剤「エリソルビン酸Na」も、そんなに気にしなくていいです。
これらは「ソルビン酸」に名称が似ているので注意してください。
かまぼこを白く見せるための乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル)や、鮮度の悪い原料の保存性を向上させるpH調整剤(フマル酸)についても、とくに避けなくていいですが、できれば不使用のほうがいいです。
赤色のかまぼこの着色料は?
赤色のかまぼこを買うときには、着色料に注意してください。
赤色色素で、もっとも避けたほうがいいのは、タール色素と呼ばれる赤3、赤102、赤106などです。 次に避けたほうがいいのは、コチニール、カルミン酸、ラックなどで、これらはエンジムシ(カイガラムシ)から抽出された色素です。
できれば、紅こうじ色素、トマト色素、パプリカ色素などを使った赤色かまぼこがおすすめです。
ミネラル不足の原因になる原材料が隠れていることも!
魚肉練り製品でもっとも注意すべき点は、主原料の魚肉すり身に、ミネラル不足の原因となる「重合リン酸塩」が隠れているということだと思います。
表示義務がありませんので、原材料表示で判断することができません。
ぜひ、ミネラルを補って食べたほうがいいですね。
重合リン酸塩は、すべての魚肉練り製品に使用されているとお考え下さい。
もしも、パッケージに「無リンすり身使用」などと書いてあったら重合リン酸塩不使用ですが、一般的なスーパーでは買うことが難しいのが現状です。
自然食品店や、生協の宅配などでは「無リン」の製品を買うことができます。
中戸川 貢(なかとがわみつぐ)
・一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会 代表理事
・加工食品ジャーナリスト
食品機械メーカー、清酒メーカー、お餅メーカー、醤油メーカー勤務を経て、2009年よりNPO法人「食品と暮らしの安全基金」で、主に加工食品のミネラル成分や食品添加物「リン酸塩」を調査。2013年に独立後、食品企業の衛生指導・販売支援を行っている。また、「現代食のミネラル不足」、「食品添加物」、「調味料の選び方」について、全国各地で講演している。2021年より一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。
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